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水素燃料は使い物になるか?

水素燃料電池自動車が脚光を浴びている。

ニュースを聞いていると、明日にも実用化されそうな気さえするが、実際はどうだろう?

JHFCのHPによると、マツダ・スバル・いすゞ・日産ディーゼル以外すべての国内自動車会社が参加している。
マツダは、燃料電池によらず、ヴァンケル・サイクル・エンジン(ロータリー・エンジン)と組み合わせ、水素燃料で動く内燃機関を開発中である。

さて、現在の水素燃料普及における問題点を書いてみよう。

1)水素燃料の供給インフラが無い
2)大量の水素燃料を製造するインフラが無い
3)水素燃料の原材料と、加工するためのエネルギー源の明確な提示が無い

まったく無い無い尽くし‥これは、30年位前に水素燃料(当時は内燃機関メイン)の研究が始まったときとほとんど変わってない。
電気なら、2)、3)は既にクリヤしてるのに。
1)については、実験用の設備は設置されているが、現在のように国道走ればどこにでも‥となった場合、はどうか?
2)は、3)が決まらなければ出来るわけがない。
3)は?実用的と考えられるのは、化石燃料からの改質か?それならわざわざ水素にする必要はあるのだろうか?
風力や太陽電池など、自然のエネルギーで発電した電気で水を電気分解?
どれだけ発電機を作らなければならないか、かえって開発によって環境を破壊するのでは?

水素燃料自動車開発者の結論は、「ハードウェアとしては作れるけど、水素の供給が無ければどうしようもない」というところでいつも終わってしまう。

更にハードウェアとしても、

1)一度の充填で走れる走行距離が少ない
2)水素が漏れる

細かい問題はあるが、上の二つで充分かと。
1)は、液体水素・気体水素・吸着合金すべてに対して言える事で、質量あたりの発熱量は多いけど比重が軽いためにかさばり、貯蔵のために大きなスペースが必要になるため。
現在主流の気体を使用した場合、どんなに圧縮しても液体水素より更にスペースが必要になる。
2)は、どんなにタンクで密閉していても、水素が最小の元素であるために漏れるという問題。
(吸着合金は、レアメタルを大量に使用するために、現在は研究がストップしている状態)

こうなると、水素は貯めとこうと考えないで、さっさと使った方がいいのでは?
タンクの規格を統一して、タンク交換だけでOKという状態にしておいた方がいいのではなかろうか。
でもそれなら、電気自動車でも変わらないような気がする‥。

思うに、水素燃料自動車が急に注目を集めたのは、90年代初めに話題になった電気自動車では石油メジャーがエネルギーの主導権を取ることが出来なくなるため、ガソリンスタンドなどの既存インフラを利用できる水素に目を向けさせたのだろう。
インフラ開発コストは、合衆国はじめ各国政府がはらってくれる。
充分技術・コスト的にこなれた所で、横取りを狙っているのではないかと。

将来的に自動車は、水素燃料に移行するのかもしれないが、膨大な社会的コストがかかる。

最後に利益が上がるところにもっと金出させたほうがいいですよ。

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